制作番組紹介
◆ テレビ東京:WORLD BUSINESS SATELLITE(ワールド ビジネス サテライト)
2010年12月16日放送
【特集】エアアジア
「今や誰もが飛行機を利用できる」をキャッチフレーズに、マレーシア
を拠点に世界23カ国、140都市以上に就航する格安航空
“エアアジア”。その長距離路線を就航する“エアアジア
X”が、12月9日、ついに日本に初上陸した。
先に行われたイベントでエアアジアXが出したキャンペーン価格
は、なんと羽田―クアラルンプール片道5000円。空の価格破壊が始
まった。
最近でこそ日本でも耳にするようになった格安航空会社だが、アジア全
体で見てみると30%を越えるシェア。欧州や米国では50%に迫る程
急成長しており、一つの交通手段として利用者に浸透している。
そんなエアアジアXの羽田就航は、頭打ちの日本の海外旅行需要を喚起
する起爆剤となるのか? JTBでは早くもクアラルンプール
2泊4日、3万円の激安商品を売りに出し、需要を喚起しよ
うと考えている。長期ビザを取得し、首都クアラルンプールでセカンド
ライフを送っている日本人会では、仲間が増えると期待。ロングステイ
を紹介するイベントには多くの人々が集まり、斡旋業者も力が入る。さ
らに、脱サラして自ら旅行会社を立ち上げると言う、人生をも変えてし
まう人まで現れた。
新たな商機に動き出す人たちの取り組みを追う。
演出:津田友美
◆ テレビ東京:WORLD BUSINESS SATELLITE(ワールド ビジネス サテライト)
2010年11月23日放送
【特集】創出!新産業新型電気バス
環境省のモデル事業に採択され、慶応大学が中心になって開発している「電気バス」。神奈川県の協力のもといよいよ
来年から実際のバス路線での運用が始まる。松沢成文知事は「電動バスを最初に走らせるのは神奈川県だ!」との惚れ込みよう。記者会見が10月26日に行われその全貌が披露された。
開発の中心人物は慶応大学環境情報学部教授、清水浩さん。時速370キロの電気自動車「エリーカ」の開発者でもある。大手も含め続々と開発されている電気自動車、電気バスだが“走行距離が短い”
“コストが高い”など、いまだガソリン車を越えるパフォーマンスのものは実用化されていない。
しかし、清水さんの開発する電気バスは走行距離300キロ、値段もガソリン車並みの価格になるという。その秘密は「インホイールモーター」という画期的なモーターにあった。番組ではこの電気バスプロジェクトに独占密着。大手をも揺るがす脅威の技術に迫る。
演出:髙木つづみ
◆ テレビ東京:日経スペシャル「ガイアの夜明け」
2010年11月16日放送 第443回
シリーズ「空の大競争時代」第2弾 便利で安く!エアライン対決
【番組内容】
32年ぶりに国際線定期便が就航した羽田空港。国際的な航空会社の競争も一段と激しさを増している。その戦いの、一つの舞台は、地方空港だ。ANA=全日空はこれまで、国際線の成田空港と国内の地方空港を結ぶ路線が8か所だけしかなく、ネットワークとして手薄だった。その隙をついて攻勢をかけていたのが韓国勢。成田よりも利便性がよい仁川を中継点として、海外へ向かう日本人客を年々獲得していたのだ。羽田の国際化によって形勢は変わるのか。ANAが総力を挙げて、地方客の取り込みに乗り出した。
一方、エアチケットの価格をめぐる戦いも激しさを増そうとしている。アジア最大の格安航空会社、エアアジアの羽田就航が決定したのだ。これに対し、ANAは関空を拠点とした格安航空会社事業に乗り出すことを発表、来春から新会社を立ち上げて、価格競争にも立ち向かうという。
羽田国際化をきっかけに激しくなる空の大競争。シリーズ第2弾では、日本の空の旅がどう変わろうとしているのか、その最前線を追った。
●羽田も成田も満席に~ANAのデュアルハブ戦略
ANAは羽田から新たに国際定期便5路線を開設(ロサンゼルス、ホノルル、シンガポール、バンコク、台北)。いずれも成田から就航中のドル箱路線であり、成田線もそのまま継続する。よって成田からのお客を羽田に移行するのでは意味はない。羽田線も成田線も両方とも“満席”が求められる。そのため、羽田と接続する地方39都市から、いかにして乗り継ぎ客を獲得していくのかが問われる。
営業戦略を立てるためのデータ収集・分析など、営業の司令塔的役割を担うのが営業推進本部の津田さん。マーケットが大きい千歳空港と福岡空港をターゲットに行った需要分析で思いもかけぬ結果が導き出された。実は、この2つの空港から海外に行く人は多くいるにもかわらず、ANAを使う人が極端に少ないという事実。お隣韓国の仁川空港が大きなライバルとして浮かび上がっていたのだ。巻き返しを図る津田さんは、分析したデータを元に、シェアを大きく奪われていた新千歳と福岡のシェア奪還に向けて動き出した。
●アジア最大の格安航空 日本進出へ2年間の軌跡
エアアジアは、クアラルンプールを拠点に、国内外139路線を運航するアジア最大の格安航空会社。長距離線を運航するエアアジアXは、現在オーストラリア3都市、ロンドン、仁川など、11都市へ国際線を飛ばしている。そして12番目となる就航地が、羽田だった。就航記念キャンペーン価格5000円、通常でも1万4000円からという低価格で、日本の空に旋風を巻き起こそうとしている。
そんなエアアジアXの日本進出作戦は2年前から動き出していた。ガイアのカメラは、その時から、クアラルンプール、そして日本で、就航のために動き出していたCEOのアズラン・オズマン・ラニ氏を密着取材していた。
「一番重要なのは、就航地を間違えて選ばないこと。都心のすぐ近くで国内線ネットワークも強い羽田を狙ったのは必然。」という。
●初フライトに臨む…日本人CAたち
羽田就航に向けて、新たに日本人CAが12人採用された。空港での滞在時間を短くすることで駐機料を削減し、一機あたりの稼働率を上げることで低コストを実現するエアアジアX。CAは短時間の間に機内清掃を済ませ、すばやく折り返し便の用意をしなければならない。マレーシアで訓練に励む日本人CA。その場で「いかにしてお金をかけないか」というエアアジアの思想を徹底的に叩き込まれる。真っ赤な制服に身を包み、新たな世界に飛び込んだ彼女たちの奮闘の先に見えてきた、“格安航空の雄”のビジネスモデル、そして新たな旅の形とは。
演出:島岳志 澤田賢一 津田友美
演出補:川述彰宏 豊福めぐみ
撮影:横山友昭 大石英雄 戸田 統
◆ NHK衛星第1テレビ(BS1):「BS世界のドキュメンタリー」
石油支配 OPEC 50年の闘い(前編・後編)
2010年9月、OPEC(石油輸出国機構)は結成から50周年を迎える。
奇しくも新エネルギーへの転換が叫ばれ、石油産業の終焉が見え隠れする節目の時期
に、OPEC盛衰の歴史を知るキーパーソン、サウジアラビアの元石油相アハメド・ザ
キ・ヤマニ氏の単独インタビューの機会を得ることができた。
ヤマニ氏が見つめて来たOPECとその時代を関係者の証言でたどりながら、石油支
配の過去、現在、未来の姿を浮き彫りにする。
2010年9月24日[9月25日] 金曜深夜[土曜午前]放送
石油支配 OPEC 50年の闘い 前編
前編は、1960年OPEC結成の背景から、七大石油会社が握り続けていた石油支配を、OPECがいかにして奪い獲ったのかを探る。1973年10月、息詰まるような攻防の末、OPECはついに石油の価格決定権を握り世界最強のカルテルを形成し絶頂期を迎える。莫大な利益を手中にした産油国は自国産業の育成に向かうはずだったが、現実は
世界にオイルショックを引き起こし、OPECのその後の運命を変えてしまう。
演出:澤田賢一
撮影:大石英男 佐々木秀夫
音声:加藤貴之
演出補:髙木つづみ
コーディネーター:阪本 泉 柳原 緑
2010年9月25日[9月26日] 土曜深夜[日曜午前]放送
石油支配 OPEC 50年の闘い 後編
後編は世界最強のカルテルを形成しながらも、なぜOPECは衰退の道をたどったのかを解き明かしていく。ヤマニ氏は1975年以降、国王という強力な後ろ盾を失い、すこしずつその影響力を失っていった。一枚岩ではないOPEC諸国と、米国を中心とする西側先進国、そして国際石油資本との戦いは、新たに登場してきた「非産油国」「市場」との戦いへと変遷していく。
産油国として、石油の利益を確保し自国の工業化を目指したOPEC諸国はその目的を達成することはできたのだろうか。新エネルギーが登場するなかで、石油支配を巡る戦いの当事者たちが、OPEC、50年の評価と、未来について語る。
演出:田中 尚
撮影:大石英男 佐々木秀夫
音声:加藤貴之
コーディネーター:竹内美穂 田村桂子
プロデューサー:松井秀裕
◆ NHK WORLD:J-TECH 2010年版(18分)
#1 アクセルスペース Axel Space
“激安”超小型人工衛星が拓く宇宙ビジネス
Small-space Satellite
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年8月9日放送
現在、地球の周りを周っている人工衛星は3,000個以上、通信や地球観測などで活躍しています。しかし、その開発には長い年月と数百億円もの莫大な資金がかかります。
そんな人工衛星を、お客さんのニーズに基づいて、大きさ約30センチ四方に小型化し、短期間・低価格で制作することで、民間ビジネスへの商用化を目指す、東大発のベンチャー企業があります。人工衛星に欠かせない向きを確認するために重要な装置、スターセンサーの開発と、そんな人工衛星作りに取り組んでいる、若き技術者たちの取り組みと工夫を紹介します
Over 3,000 satellites currently orbiting the Earth, providing us with communications and a world view. However, developing a satellite takes years, costing tens of billions of yen. There is a Tokyo University-affiliated venture company that has miniaturized and modified satellites to meet customer needs quickly and at low cost, working to create a commercial market. Let’s explore the development of integral satellite alignment technology known as the star sensor, and the work and innovations made by these young technicians.
*再放送:11月3日 (水祝)8:30,12:30,16:30,20:30,24:30
演出:津田友美
#2 “新資源”ミドリムシ
Micro-organisms,Maxi-benefits
2010年8月10日放送
飢餓や栄養失調で、毎日、多くの人たちが命を落としています。
この危機を救う救世主として、注目されている微生物、ユーグレナがあります。
ビタミンやミネラルが豊富で、乾燥させた粉末を食べると、人間の生命維持に必要な59種類の栄養素を一度に摂取することができます。
しかし、細胞のつくりから、難しかった大量培養。このユーグレナを大量に培養し、食品化に成功したベンチャー企業があります。そんな、知られざる最先端の技術と彼らの思いを描きます。
Many people lose their lives every day to starvation and nutrient deficiencies.
Euglena is being heralded as the savior to these problems. Rich in vitamins and minerals, when a dried powder made from this is eaten, 59 types of nutrients essential to human survival can be taken at once.
However, Euglena cell structure made it difficult to mass-cultivate. One company succeeded in mass-producing and merchandizing these Euglena as a food product. Let’s explore the cutting-edge technology and drive that made this possible.
*再放送:11/3(水祝)9:30,13:30,17:30,21:30,25:30
演出:吉川麻衣子
#3 ジェットコースターを公共交通に
Eco-Ride
2010年8月11日放送
遊園地でおなじみのスリル満点のジェットコースター。ジェットコースターは高低差を利用して走行するため、車輌に動力がいりません。その原理を応用した乗り物「エコライド」。地球温暖化対策の切り札としてエネルギー効率の良い公共交通として開発されています。
しかし、公共交通として街に走らせるためには、様々な壁がありました。
そんな、省エネ型の新しい公共交通を街へ走らせようとしている、遊園地のマシーンメーカーと車両に動力が要らない交通システムを構想していた東大の先生とのプロジェクトを追いかけます。
Everyone has tasted the thrill of roller coasters at amusement parks. These roller coasters operate at low cost, needing no motors in the cars. Based on that theory, the “EcoRide” was created as an energy efficient public transport system that may be the key to stopping global warming.
However, there were many obstacles to working as a public transport system.
Let’s explore the imagination behind this project by a Tokyo University professor and amusement park developer for a new wave of non-motor energy-efficient public transportation.
*再放送:11/3(水祝)10:30,14:30,18:30,22:30
演出:原 義史
#4 iPS細胞で人工心筋細胞を製品化
Heart to Heart
2010年8月12日放送
ヒトの皮膚から培養され、あらゆる細胞に変化するiPS細胞。この細胞で作った「心筋細胞」を世界で初めて製品化した企業があります。心筋細胞は、実物同様に拍動しており、電極を付けると心電図をとることも可能です。新薬開発に利用すれば、心臓への副作用を臨床試験前に見極める事ができます。研究者の浅井さんは、培養から、検査キットの開発まで、一貫したシステムを確立し、製品化を実現しました。現在は、京都大学と共同で「神経細胞」を研究中です。「神経細胞」の電気信号を読み取ることで、アルツハイマー病など、神経変性疾患の治療薬開発に応用しようとしています。
その過程を探ります。
iPS cells are cultivated from human skin, becoming any kind of other cells. Once company used them to create and market “heart cells” for the first time in the world. These heart cells move just as well as the real thing and can even have electro-cardiograms taken. If put into use as a new medicine, experiments on side effects and more can be done before the clinical trials. A researcher named Asai established a single system from cultivation to testing kit to bring to the market. Today, Tokyo University is collaborating on “nerve cells.” By picking up electric impulses, this may be used to treat degenerative nervous disorders such as Alzheimer’s. Let’s explore the process.
*再放送:11/3(水祝)11:30,15:30,19:30,23:30
演出:川述彰宏
#5 “世界標準型”電気自動車を開発
“Wheel-in” around
2010年8月13日放送
2010年1月、八輪駆動、最高時速370キロの「Eliica」を生み出した、慶応大学の清水浩教授の指揮の元、様々な分野の企業が集まり、共同で“世界標準”を目指す、量産型電気自動車(EV)を開発する計画がスタートしました。その最大の特徴は、車輪にモーターを内蔵する「インホイールモーター」という方式です。この方式により、モーターや駆動装置、バッテリーを車体の決まった位置に配置する必要がなくなるため、デザインの自由度が高く、空気抵抗が少ないフォルムを得ることができるのです。
11月の試作車完成を目指す、その開発の様子を浮き彫りにします。
Under the supervision of Keio University’s Professor Kiyomizu, famous for the 8-wheel drive, max speed 370kph “Eliica,” a variety of companies gathered to begin the “Electric Vehicle” project that would become the world standard. This project’s greatest characteristic is to internalize a motor into the wheels, known as “in-wheel motor.” This method makes it unnecessary for a drive system or battery to be set in place, allowing for greater design flexibility and an aerodynamic film.
Let’s explore the prototype model’s development as it rolls toward its scheduled November unveiling.
*再放送: 11/20(土)9:40,13:40,17:40,21:40,25:40
11/21(日)5:40
演出:都築 真
プロデューサー:松井秀裕
アシスタント・プロデューサー:杉田郁子
◆ テレビ東京:WORLD BUSINESS SATELLITE(ワールド ビジネス サテライト)
2010年7月20日放送
“中国人観光客”争奪戦
今年7月1日から中国人の個人観光ビザの発給対象が中間所得者層まで広げられました。
大幅な増加が見込まれる中国人観光客をいかに取り込むか、企業や国家間での「争奪戦」が始まっています。
片道往復1260円からチケットが買える中国の格安航空会社、春秋航空。
一方、高級路線で対抗する日本航空を追いどちらが中国人客の心をしとめるのかをカメラが追いました。
*共同制作:テレビ東京
演出:髙木つづみ
◆ テレビ東京:日経スペシャル「ガイアの夜明け」
2010年6月29日放送 第423回
その後のJAL ~航空 大リストラ時代の光と影~
日本中に衝撃を与えたJAL=日本航空の経営破綻。西松前社長が前面に立ち、OBたちの年金減額を成し遂げた矢先の今年1月のことだった。あれだけすったもんだした末に、会社更生法の申請へと追い込まれたJAL。その後、航空機が飛ばなくなるような事態には至っていないが、社内は今、どうなっているのだろうか?稲盛新会長を迎え、再建を目指すJALの社内外の動きを徹底追跡する。
演出:澤田賢一 都築 真 津田友美 髙木つづみ
演出補:豊福めぐみ
◆ NHK BShi:こんなステキなにっぽんが」シリーズ 水辺に生きる
6月8日放送 第128回
【海上タクシー 島々をゆく 〜香川県 塩飽諸島〜】
瀬戸内海に大小の島々が浮かぶ塩飽諸島。海上タクシー は、電話一本で、いつでもお客さんの元に船を走らせます。
海上タクシーは、郷里に帰る家族、離島の子どもたちが待つ学校給食、そしてあるときは、救急船として急病人を運ぶこともあります。
悲喜こもごも様々な思いを運び、島の人々の大切な絆を守っています。海上タクシーが支える島の暮らしを見つめます。
【旅人】毛利甚八(作家)
*再放送:6月10日 12:00〜12:25 NHK BS hi
演出:川述彰宏
◆ NHK教育テレビ:「グラン・ジュテ」シリーズ 坂東未来さん
2010年6月7日放送
徳島の特産品「藍」を使った手づくり石けんメーカーの社長。自然素材へのこだわりから生まれた製品は、“肌にやさしい”と評判になり、全国から注文が相次いでいる。
幼い頃からピアノ一筋で夢を追ってきた坂東さん。本場ヨーロッパへの留学まで考えていたが、決断することができず、結局地元・四国へ戻り母のピアノ教室を継ぐことに。夢半ばの思いを抱えたまま、ピアノを演奏していたカフェで夫の純一さんと出会い結婚した。しかし純一さんは、実はひどい肌荒れに悩まされていた。かゆみで夜も眠れず、日常生活もままならない。そんなとき偶然、肌に優しい自然素材で出来た手づくり石けんの存在を知る。何とか夫を救いたいとの思いから、坂東さんは世界中からハーブなどのあらゆる自然素材を取り寄せては石けんに混ぜて試してみた。しかしなかなか納得のいく素材が見つからない。
試行錯誤を続けていたある日、藍農家を営む実家の本棚に古い薬草辞典を見つけた。ページをめくる坂東さんの目に一番に飛び込んできたのは、なんと他でもない「藍」だった。藍は染料としてだけではなく、殺菌や防虫用としても使われていたことを知る。試しに石けんに使ってみると、夫の肌荒れが驚くほど改善されたという。
子供も生まれ、ようやく平穏を取り戻した二人。ところが突然、試練が訪れる。純一さんの勤めていた会社が倒産。ピアノの仕事が少しの助けになると考えていた坂東さんをよそに、藍せっけんの効果を誰よりも知る純一さんは、石けんを売ってみてはどうかと提案する。こうして、坂東さんを社長に、一念発起で会社を立ち上げた。良いモノを作れば必ず売れる!と信じていた坂東さん。しかし販売を始めてみると、いっこうに利益が上がらない。経理の経験がある夫と、金策に奔走する毎日。周囲からは“主婦のママゴト”だと冷ややかな目が注がれた。
そんなとき、全国の起業家がビジネスプランを競うコンテストの存在を知り、参加を決意する。会社の知名度を上げる絶好のチャンスだと考えたからだ。しかし、大勢の人前で話したこともなければ、プレゼンテーションの経験もない。コンテスト3日前に行なわれたリハーサルで、夫が書いてくれた文章を何度も練習して必死で読み上げた坂東さんに、周囲から「全然おもしろくない」と容赦ない言葉が浴びせられた。ふと、疑問が浮かぶ。そもそも会社の目標は何か?なぜ自分はこの会社を立ち上げたのか?会社を通して、いったい自分は何を売りたいのか?ビジネスプランを一から見直し、会社や商品に賭けた自らの思いを言葉にすることにした。三日三晩寝ずの準備で自分と向き合い、目指すビジネスの方向とそのための道筋について真剣に考えた。
こうして本番に挑んだ坂東さん。「地元ならではのもので、良いものを丁寧にお届けしたいー」自分の気持ちを自分の言葉でぶつけたことで聴衆の心を掴み、見事、大賞を受賞した。プレゼンテーション中、坂東さんの頭に浮かんだのはモーツァルトのピアノ三重奏ラルゲット。幼い頃から続けてきたピアノが坂東さんを支えてくれたのだった。
コンテストを契機に坂東さんのビジネスが動き出した。肌荒れに悩む人たちに、より良いものを届けたいと、薬事法上の許可を取得。東京の大手百貨店の店頭に藍せっけんが並ぶようになった。さらに、地元の産業と共に歩みたいと、砥部焼の石けん置きや藍染めの今治タオルとのコラボレーション商品の販売も開始した。現在、石けんの削りかすを利用して、障害者自立支援施設と共同で新しい商品を開発中。職業訓練を通して社会と繋がって生きていける場を作りたいー。青い地球を見立てた丸い石けんに、坂東さんの思いが託されている。
演出:津田友美
2010.4.5
◆「SAITAMA新産業プロジェクト・プロモーション映像作成事業」
を作成しました!
〜総集編、プロジェクト編、中学生編など 全5巻完成〜
埼玉県では、県内映像関連産業の技術を活用し、本県が誇る本県発の‘ものづくり技術’や最先端の研究、次世代産業の取組などを紹介する映像を5作品作成しました。
これらの映像作品は、インターネット放送局「SKIP CITY Channel(スキップシティチャンネル)」でご覧いただくことができます。
「未来の埼玉の可能性を探る」、「本県のプロジェクトを支える技術者たちの物語」、「埼玉県の潜在力と魅力発信(ヴァーチャルプレゼンテーション方式)」、「夢を追いかける若者たち(キャリア教育用)」など多彩な映像をご用意しております。本県の魅力満載の映像作品を是非お楽しみください!
出典:埼玉県 産業労働部新産業育成課
★ ☆ ★ ☆ ★
A「埼玉県の“ものづくり”かつて・いま・これから」編
発見!埼玉力 Discover Saitama FORCE!(22分)
(対象)県民向け:県のものづくりの伝統から先進的な取組まで、県民レポーターによって分かりやすく紹介します。
演出:江口洋二
B「埼玉オプトプロジェクト」編
次世代レーザー加工機の開発の軌跡(34分)
(対象)産学連携に関心のある企業関係者向け:産学官連携の成功事例の裏側について、オプトプロジェクトを通して描いています。
演出:津田友美
C「埼玉バイオプロジェクト」編
最先端のバイオ技術で世界に挑む(27分)
(対象)バイオ分野に関心のある企業関係者向け:次世代医療のニーズに対応したバイオプロジェクトの挑戦と可能性を紹介します。
演出:島 岳志
D「次世代産業創出の可能性」編
Emerging Potential in SAITAMA(22分)
(対象)主に県外企業関係者向け、起業を考えている人:ヴァーチャルプレゼンテーションで、埼玉県の優位性、可能性、将来性をアピールします。
演出:原 義史
E「キャリア教育」編
「つくる」「まなぶ」「いきる」熱き夢追い人達の物語(26分)
(対象)中高校生向け(中学2年生が基準):エンジニア、栄養士、ロボット作りなど理系の仕事の素晴らしさを紹介します。
演出:竹森禎敏
プロデューサー:松井秀裕
アシスタント・プロデュサー:杉田郁子
演出補:髙木つづみ
川述彰宏
今後の予定
随時、英語版、ダイジェスト版(3分間)を県のホームページで公開しますので、ご期待ください! 詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.saitama.lg.jp/page/pj.html
テレビ東京 日経スペシャル「ガイアの夜明け」
3月23日放送 第409回
マイホーム革命 〜“中古”が変えるニッポンの住まい〜
【過疎化を防ぐ地方の挑戦 空き家バンク】
長野県佐久市の商工課が始めたのは、使っていない空き家を都会からの移住者に向けて提供するという試み。その狙いは人口増加対策にある。商工課の戸塚幸一さんは、移住希望者に空き家を紹介するだけではなく、職探しも手伝っている。神奈川県川崎市でアパート暮らしをしていたAさんは、佐久市の病院に職を見つけ、母親と娘とともに移住してきた。都会では夢でしかなかったマイホームが、佐久市の試みによって実現したのだ。自治体自ら、空き家対策に乗り出す取り組みは、広がりを見せるのか?都会とは違う、もうひとつの「中古住宅の活用法」を追う。
演出:島 岳志 澤田賢一 津田友美
演出補:髙木つづみ 川述彰宏
J−TECH: NHK WORLD
◆ NHK国際放送局「NHKワールドTV」(英語チャンネル)
新番組「J-TECH」 2009年2月から放送開始 毎月2本放送
日本の中小企業のものつくりの底力を世界に紹介します。
番組のナビゲータは英語の漫才に挑戦する「パックンマックン」。
毎回、知られざる、高度で独創的な技術力を持つ様々な中小企業が登場。
メイドインジャパンの極意に迫ります。
※「NHKワールドTV」は、放送衛星やケーブル局を通して、世界約80の国や地域で
放送されています。日本国内では、NHKWORLDのHPでストリーミング画像で
視聴できます。
「J-TECH」は、毎月、一週目と二週目の金曜日に新作を放送しています。
http://www.nhk.or.jp/nhkworld/index.html
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年3月12日放送 第29回"人のためのロボット作りを ”
「tmsuk Co.Ltd.」株式会社テムザック
■ロボット実用化の最前線を走る。世界初の家庭用留守番ロボットなど、これまで開発したロボットは約30種類。PHSでの遠隔操作を可能にした技術で特許を取得。海外の医療・介護の現場でも注目される介護ロボットなど、人に優しいロボット達をご紹介。
演出:澤田賢一
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年3月5日放送 第28回 "自動串刺し機の小さな大企業”
「KOJIMA GIKEN KOGYO」コジマ技研工業有限会社
■ 国内シェア90%以上を誇る、社員4人の串刺し機メーカーナンバーワン企業。あらゆる食材の串刺しを可能にする為、ユーザーの要望に合わせて作ったトレーその数1100種類以上。「過去」「現在」「未来」、ものづくりの魂に迫る。
演出:川述彰宏
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年2月12日放送 第27回" スプラウト栽培で農業に新たなビジネスを”
「Murakami Farm Co, ltd.」株式会社村上農園
■悪性貧血などを防止するビタミンB-12。本来植物には含まれないこのビタミンをカイワレに添加させることに成功。新しい商品、紅タデスプラウトを生み出す植物栽培技術。赤・緑・青の光の波長の違いで食(色)を変える技術に迫る。
演出:都築 真
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年2月5日放送 第26回 "小型風力発電機、独自の発想で高い発電効率”
「Zephyr Corporation.」ゼファー株式会社
■ 高い発電効率をもつエアドルフィン。世界31ヶ国で累計2000台を売り上げ小型風力発電機では国内シェアトップ。独自のアシスト機能で微風から強風まで、あらゆる風を利用し発電。世界の風をとらえる企業を追う。
演出:福岡孝浩
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年1月15日放送 第25回 " デジタル技術の詰まった製本機”
「Taiyoseiki Co, ltd.」太陽精機株式会社
■世界90カ国に輸出される、デジタル技術の詰まったオンデマンド製本機。たった一冊の注文からでも、多品種少量の製本を可能にした機械の仕組みをご紹介。
演出:竹森禎敏
NHK 国際放送 英語番組「J-TECH」
2010年1月8日放送 第24回 "最先端バイオテクノロジー企業”
「Hayashibara Co, Ltd.」株式会社林原
■水飴を作る技術を活かし、酵母菌から最適な微生物を探し当て、夢の糖質と呼ばれるトレハロースを作り出す。現在、世界7千社、2万種類もの食品や医薬品に使われる。その独自の発想と技術の秘密に迫る。
演出:髙木つづみ