飛べ!ウミガメ ~ANAハワイ定期便復活の舞台裏~

テレビ東京 ガイアの夜明け

飛べ!ウミガメ ~ANAハワイ定期便復活の舞台裏~

待望の夏休みを前にANAは、ハワイ・ホノルル線定期便の超大型旅客機A380、通称「フライングホヌ=空飛ぶウミガメ」を2年3か月ぶりに復活させる。国内ではANAだけが持つ座席数500超の旅客機で、多くのファンや子供たちに大人気の機体だ。しかし新型コロナによって、わずか1年で運航休止に追い込まれた。飛べなくなったフライングホヌのエースパイロットが再び飛び立つまでを独占取材。さらに航空券予約の最前線に、現地ハワイで新たなツアーを開拓する社員たちに密着。様々な思いを乗せて、復活の時を迎える「空飛ぶウミガメ」の舞台裏を追った。

独占!エースパイロット 世界初“マルチ運航”とホヌへの思い…

ANAの現役パイロットたちは、コロナ禍で苦しんでいた。ANAの保有する世界最大の旅客機A380、通称「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」が新型コロナの影響で運休し、ほぼ2年間止まったままだったのだ。A380のパイロットは現在9名。そのリーダーが古川理さん。自宅待機が続く中でやれる事と言えば、近くの公園で体力を維持する為のジョギングくらい。会社に貢献できない後ろめたさや自分の存在意義を考える日々が続いたという。このままではいけないと思った古川さんたちは子供たちの為に「航空教室」を開催したり、A380の機体を活用した「レストランFLYING HONU」でお客に接したりするなど、少しでもできる事をやろうと動き出した。更にパイロットの働き方にも新たなイノベーションを起こそうとしていた。そもそも航空機は機種ごとに免許がある。キャリアの過程で2つの免許を持つパイロットも多いが、安全性の観点から1つの機種、免許に絞って乗務しなければならない決まりがあった。古川さんたちA380のパイロットたちは元々A320の免許も持っている。コロナ禍でも国内線では頻繁に飛んでいるA320に乗務出来れば、操縦感覚、技量を維持する事が出来る。また経営面でもパイロットの有効活用、柔軟なシフトが組める事になる。世界でも初めてとなるA380、A320の“混乗乗務”への挑戦とは?そんな中、A380のハワイ便再開が決まった。ほぼ2年ぶりの定期便の復活。そんな古川さんたちに最後の関門が待っていた。6月に導入されたばかりのA380フライトシミュレーター。ガイアのカメラが初めて内部に入った。

ハワイの風景が一変!? それでも日本人が大切 ハワイとの絆

定期便復活を前に社員の士気も高まっていた最中、空前の燃料高・円安が直撃。さらにコロナへの不安感も未だ根強い中、どうフライングホヌの座席を埋めることができるのか。予約状況を見つめる社員の菅野さんは頭を悩ませていた。そこで強力な味方、ANAグループの百﨑さんと新たなキャンペーンを打ち出すことに。百﨑さんは早速ハワイに飛び、現地で新たなツアーづくりに奔走する。まずはフライングホヌとともに、運航を休止していたウミガメのラッピングバスを復活させることに。さらにアメリカ人で賑わうワイキキではなく、車で40分のノースショアに注目。美しい海に面した雄大な自然を巡る乗馬ツアーや、ハワイの環境を守る植林事業が、新たな目玉になると考えていた。そして日本人に人気のホテル側との交渉が始まる。今、ハワイを訪れるのはアメリカ本土からの観光客が大半で、富裕層も多く全体の価格が軒並み上がっていることを告げられる。それでもホテル担当者は「日本人はマナーが良く、スタッフも感謝していて、再び来てほしい」と互いに痛みを分けて頑張ろうと勇気づけられる。果たして、新たなプランで日本人を再びハワイに呼び込むことはできるのか。他にもコロナの2年間を経て、待望のハワイウエディングを迎えた家族を取材。ハワイと日本の知られる絆があった。

担当ディレクター:

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